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一触即発

その事件は明け方近くのバリーズのポーカーテーブルで起こった。
私とtagamanは2-5ドルのノーリミットテーブルで
半分リゾ気分でポーカーを楽しんでいた。
テーブルを囲んでいるのは、みんな楽しい人ばかりだった。

シート9に座った私は、
美人の奥さまを従えたユーモアたっぷりのおじさまのシート7や
元大リーガーでナイスガイのシート8、
陽気なイタリア人マダムのシート10などと
会話を楽しみながら、ワイワイと本当に楽しい時間を過ごしていた。

で、その夜、一番ついていたのはシート10のマダムで
男顔負けのブラフを噛ましながら
時には手堅く、時には大胆なプレイで男性陣を圧倒していた。
それでもみんな適当に負け、適当に勝つというのんびりムードで
ゲームそのものよりも、おしゃべりをメインに楽しんでいるといった感じ。

が、夜もふけてくるにしたがい、
1人抜け、2人抜けと、当初、テーブルを囲んでいたメンバーたちが席を立ち、
入れ替わりに入ってきたプレイヤーたちによって
テーブルの雰囲気が少しずつ変わっていった。
なかでも、100ドル札の束を輪ゴムで無造作にとめた1人のプレイヤーが
お伴の友人を従えて、テーブルに加わってからはムードは急変した。
最初は気づかなかったのだが、
彼はかなりの量のアルコールを摂取しているようで
軟体動物のようにクネクネとテーブルにへたり込みながらプレイする。
しかも、かなり乱暴なプレイだ。
フラッシュドロー、ストレートドローでもガンガンいく。
チップのおかわりなんて全然、気にせず、
レイズ・オールインを繰り返している。
何回かに1回はリバーで奇跡を起こし、ぐっとチップを増やすのだが、
その時はなぜか、私たち他のプレイヤーにもご褒美のチップをくれる。
みんなに5ドルチップを無造作に配るのだ。
友人が何度かたしなめていたが、酔拳真っ最中の彼に聞こえるはずがない。

当初のメンバーのうち、唯一残っていたシート8の元大リーガーは
酔拳の彼のおかげでかなりの量、チップを増やしていた。
で、あるとき、酔拳の彼がプリフロップでかなり大きめのレイズを入れてきた。
ほとんどのプレイヤーが降りるなか、元大リーガーだけがコール。
すると、フロップにはAAK(スーツ失念)というすごいカードが落ちた。
ここで酔拳の彼はチェック。
一方の元大リーガーが軽めのレイズ。
すると、酔拳の彼がリレイズのオールインをかましてきた。
このとき、彼はその直前にリバーで奇跡を起こし、
チップ量は500ドル近くあった。
もちろん、ここで元大リーガーは長考に入る。

すると、酔拳の彼が何やら、不適切な発言をしたらしい。
酔っているものだから、ろれつがまわらないのか
ねっとりとしたいやらしい言い方でだ。
さらに元大リーガーのことをじと~っと見つめながら
さらに何やら不適切な発言を連発。
「何?今何て言った?」と、元大リーガー。
すると、ねっとりとした流し目で酔拳の彼が
「コール、コール」と繰り返し催促。
元大リーガーも何か言い返している。
英会話教室では絶対に教えてくれない英語のオンパレードで
私にはさっぱり意味がわからないが、
2人は互いに口汚く、ののしり合っているようだ。

最後は元大リーガーがおもむろに立ち上がり、表に出ろと言い出した。
それまでの彼はかなり紳士的だったので、
なんとかなだめてあげたかったが、そこまでの英語力は持ち合わせておらず、
ただただ、無言で成り行きを見守るしかなかった。
あんなに楽しかったテーブルが一気に氷河期へと豹変してしまった。
あいかわらず、酔拳の彼はねっとりと「コール」を連発。
その粘着質な独特の言い方が、さらに元大リーガーの怒りを倍増させる。

しばらくして、騒ぎに気がついたマネージャーが飛んできて
元大リーガーに座るよう促すが、完全にキレてしまった彼は
今すぐにでも酔拳の彼に飛びかかりそうな勢いだ。
マネージャーにも事のいきさつをまくし立てている。
こうなったら、たとえ事のはじまりが酔拳の彼の暴言からでも
立ち上がっている元大リーガーの方が分が悪い。
マネージャーからかなり厳しくたしなめられ、
彼は渋々、席に着いた。

プレイヤー同士がガチンコ対決となるポーカーでは
こうしたプレイヤー同士の争いはきっと、珍しくないのだろう。
ストリップのカジノなら、そんなことはないだろうが、
下手をすれば、ナイフでぶすりとか、銃でズドォンといった
最悪のケースもあるかもしれない。
考えてみるにPPでもオールイン対決で破れた相手プレイヤーから
去り際に何度、放送禁止用語を書き込まれたことか。
しかし、ベガスでこうしたポーカーの怖い一面を
目の当たりにするとは思いもしなかった。

で、ゲームの続きだ。
元大リーガーはオールインにはコールせず、そのまま降りて、
隣の私に「みんなバケーションで来てるのにイヤな思いをさせてごめん」と
とても紳士的に謝った。
その後、冷静さを取り戻した彼は酔拳の彼とも談笑するなど、
普通にプレイを続けていた。
が、最後の最後に酔拳の彼の1000ドル近いチップをすべてさらっていったのは
その元大リーガーだった。
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あけみん

  • Author:あけみん
  • 結婚後も、主婦らしいことは何もせず、仕事優先の毎日に少々お疲れ気味の私。気分転換は夫のtagamanと行くカジノ旅行。理想は月に1回の国外脱出です。

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