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子犬の瞳の彼

あなたはカジノで有名人と一緒に
プレイしたことがありますか?

残念ながら、私は今まで一度もテレビで顔を見かけるような
有名人の方々とはテーブルをご一緒したことがない。
ましてや、地方に住んでいると、普通に暮らしているだけでは
有名人と出くわすチャンスはまずない。

思えば、私が幼い頃、近くのスーパーに
インディアン人形とかなんとかいう歌を歌っていた
「リンリンランラン」という双子の歌手がやってきて
握手をしてもらったり、
同じく、「ルイルイ」でちょこっとブレイクした
太川陽介がこれまた近所のスーパーにやって来たので
見に行ったくらいが、スターを間近で見た数少ない記憶だ。

そういえば、「もう誰も愛さない」で吉田栄作がブレイクしていた頃
新幹線のグリーン車でTシャツとジーパン姿の彼と
前後の席になったこともあったっけ。
そのとき、吉田栄作が飲み干したお茶の空き缶を持ち帰り、
一週間ほど、熱狂的なファンになったりしたなぁ。
なんだか、懐かしいなぁ・・・。

と、本題からどんどん話がズレてしまったが
実はtagamanはある有名人と一緒にバカラをしたことがある。
その方はオリンピックの金メダリストで
最近ではバラエティにも時々顔を出す格闘家だ。

で、その彼はスキンヘッドのお供の若い衆を連れ、
イエローチップのタワー2本を目の前に置いてプレイをはじめたらしい。
いきなりのイエローチッププレイだ。
やっぱり、芸能人(格闘家)は違うな、とtagamanは思ったらしい。
だが、悲しいかな、その日の彼は絶好調とはいえないようだった。
どんどんチップが減ってきている。
最初は少し離れた別のテーブルから見ていたtagamanだったが
その負けっぷりが自分とダブルところがあったのか、
それとも同じガッチリ体型に親近感を覚えたのか
心の中で「頑張れ○○、立つんだ○○」とエールを送っていたそうな。

一方、tagamanの方はその日は絶好調で
やることなすこと大当たりのウハウハ状態だったらしい。
もちろん、そのテーブルではずっとドライバー。
相当、気分良く絞っていたらしい。

が、なんとtagamanが座るそのテーブルに体型も負けっぷりも
まるで双子のような彼がやって来た。
で、罫線もよく見ないで、いきなりtagamanと同じサイドにデカベット。
当然、ドライバーはその彼にスイッチ。
ところが、この彼、やっぱりtagamanのテーブルでも弱かった。
コロリと負けて、場を荒らすだけ荒らして、風のように去っていった。
彼のせいではないけれど、
その後のtagamanは何をやっても全然ダメ。
抜きたいところで抜けず、付けたいところで付かず、の連続で
勝ち分がどんどん消えていったそうな。

で、ふと、金メダリストの彼の様子をうかがってみると、
すでにイエローの山は小さいな小さな小山になっており、
パープルに切り替えてのプレーを続行中のようだった。
そして、さらに1時間後、チップを大きく減らしたtagamanが
何気な~く、彼の方をのぞいてみると、
彼はすでにブラックプレイヤーに華麗な変身を遂げており、
ブラック1枚賭けという、庶民派プレー(バカラでは)をされていたそうな。
ますます、親近感を覚えたtagamanは
思わず、兄弟の杯をかわしたくなったそうな。
しかも、その彼の瞳はどことなくさみしげで捨て犬のようでもあり、
思わず、tagamanのあるわけない母性本能までかきたてられたそうだ。

私もちらりと、ブラックプレイヤーの時の彼を見たのだが、
芸能人特有の鼻持ちならない雰囲気など微塵もない、
かなりの好青年だった。

が、彼がもし、イエローチップでガンガンに勝っていたらどうだろう。
そのときでもまだ、彼は無垢な子犬の瞳のままでいられるだろうか。
勝っているときの彼を知らないけれど、
きっと、負けている彼の方が数倍、魅力的な気がするのは
庶民のひがみというものだろうか。

ところで、このとき、私たちにはちょっとした事件が待っていた。
実はtagamanはそのカジノで現地人と仲良くなっていて
翌日、ホームパーティがあるので一緒に来ないかと誘われた。
私たちはリゾ気分でその招待を受け、翌日、彼の車でパーティ会場へとやってきた。
それは、彼の甥っ子の誕生日パーティを兼ねたもので、
実にアットホームな楽しいものだった。
で、ホテルに戻った私たちは、招待してくれた彼のことを
「本当にいい人だね。すごく素敵な家族だったね」と褒めちぎっていた。

すると、その彼がその夜、カジノに現れて
tagamanと何やら、込み入った話をしてる。
しばらくして、私の所にやってきたtagamanの口から出てきた言葉に驚いた。
「今日、どうしてもカジノで遊びたいから300ドル貸せってさ」とtagaman。
ホームパーティへの招待は、この伏線だったのか、と悲しくなってきた。
で、ちょうど、そのときバカラをプレイ中だった私は
「この300が当たったら、なかったものだと思って手切れ金代わりにあげるよ」
と、力無くチップを投げてみた。
すると、プレイヤーのサイドにころがって止まり
ゲームの方もプレイヤーが勝って終わった。
それは、彼との友情が終わったことをも意味していた。

300ドルのホームパーティ。いい勉強になりました。
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プロフィール

あけみん

  • Author:あけみん
  • 結婚後も、主婦らしいことは何もせず、仕事優先の毎日に少々お疲れ気味の私。気分転換は夫のtagamanと行くカジノ旅行。理想は月に1回の国外脱出です。

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